ドラゴンボール レイジングブラスト
対応機種 | |
ハード | プレイステーション3 |
ジャンル | 対戦アクション |
開発元 | スパイク |
発売元 | バンダイナムコゲームス |
発売日 | 2009年11月12日 |
オラ、久し振りにワクワクしてきたぞ!!
世界に誇るジャパニメーション「ドラゴンボール」のゲーム最新作!
誰もが知ってる超有名漫画「ドラゴンボール」の世界を体験出来る格闘アクションゲームで、今年11月12日に発売されたばかりの新作である。
今までレトロゲームばかり扱ってきた中で、いきなり最新作を取り上げるのは多少なりとも気が引けるのだが、たまには先日買った新型PS3を稼動させないと勿体無いし、せっかくだからレビューしてみることにするぜ!(コンバット越前風)
※掲載している画面写真はSD画像であり、少々ぼやけてますのでご了承下さい。
(実際はHDなのでもっと綺麗です)
これまでにもドラゴンボールのゲームは星の数ほど世に輩出されてきた訳だが、哀しいかな、そのクオリティーは決して高いとは言えない作品が多かった(失礼)。
しかし、近年はバンダイがナムコと統合して他社に開発を任せるようになり、またハード性能の進歩も相まって、徐々に面白い作品が生み出されるようになってきた。
そうした中でとりわけ完成度が高く、ドラゴンボール独特の激しい戦闘シーンが原作にかなり近いレベルで再現されていたのが、PS2・Wii版の「Sparking!」シリーズである。
本作「レイジングブラスト」は、この「Sparking!」シリーズを継承しつつ、次世代機で更に磨きをかけた作品で、言うなれば「次世代機版Sparking!」といったところか。
筆者は前作である「初代」、「NEO」、「METEOR」を体験済みで、レビューするとなると、どうしても直近の作品である「METEOR」との比較になってしまうが、本作は次世代機での新シリーズとして、できるだけ別作品として捉えて分析していきたい。
まず、本作を始めて感じたのは、ゲームメニューが豊富に用意されていること。
原作の世界を追体験出来るストーリーモードは勿論、50人組手やタイムアタック等のトライアルモード、天下一武道会、キャラクターカスタマイズ(技やアイテムの装備)等もあり、中々のボリューム数が収録されている。しばらくはこれだけで十分遊べそうな内容だ。
他にはキャラクタープロフィールや声の閲覧、ゲーム中BGMを鑑賞出来るミュージアムモードがある。
キャラクターカスタマイズは本作の目玉の一つで、必殺技を任意で付け替えが可能。
様々な効力を持ったアイテム(溜まったDポイントで買う)を、アイテム装備枠にパズルのようにはめ込むという仕様になっている。
枠の広さは決まっているので、いかに無駄なく配置するか、あれこれ思案するだけでも結構楽しい。
他のゲームで例えると、バイオハザード4のアタッシュケース※を想像してもらえれば分かりやすいと思う。
※知らない方はスルーして下さい…
ある意味”怖いもの見たさ”で非常に楽しみにしていた(笑)のが「オンラインモード」で、本作は遂にネットワークに対応。
正直オンライン関係は全く期待してなかった(失礼)のだが、割と普通にネット対戦が出来た。
筆者はPS3を無線LANで接続しているが(理論速度54M、実質速度は10M程度)、それほどラグは感じられず、諸外国の戦士達と戯れることが出来た。
ドラゴンボールは外国人に絶大な人気があり、ネットワークだと殆ど外国人でした。
外国の方は必殺技のぶっ放しが大好き(笑)で、しかも強い技を絶え間なく出してくるという(ハメ?)キツイ猛者が多かった。
「戦闘力たったの5…ゴミめ…」とまでは言われなかったが、軽く殺意を抱いたのは事実です…。(;´д⊂)
そして、最も重要なのが戦闘システムで、この作品の核と言える要素。前作「METEOR」はスピード感があり、爽快感溢れる良作だったが、果たして本作はどのように進化を遂げているのか…。
戦闘に関しては言葉で説明するより見てもらった方が早いと思うので、筆者がプレイしたバトル映像を参考までに掲載します。
ベジータ&ピッコロVS人造人間19号&20号という、一応原作通りの組み合わせでやってみました。
COMの難易度は「とてもつよい」で、時間無制限デスマッチです。
最初に感じたのは、「なんかモッサリしてる?」。
本作のグラフィックは秒間60フレームで表現されており、動きは恐ろしい程滑らかになったが、反面スピードが若干落ちた印象。ボタンを押してから攻撃が出るまでに僅かなラグを感じる訳だが、恐らく「METEOR」をやり込んでいた人は同様の「重さ」を感じると思う。しかし、しばらく本作をプレイしている内に慣れてきたのか、徐々にそれは気にならなくなった。人によって感じ方は違うだろうが、少なくとも筆者はすぐ慣れました。
他にはバニシングアタックやホーミングダッシュが出しやすくなる等、ある程度の進化が見られた。
攻撃技のバリエーションが少し簡略化され、キャラ差が殆ど無くなった点も、前作と大きく異なる。
□△が後ろ向きにする攻撃、□□△がひるませ、□□□△が連続攻撃、□□□□△がヘビー攻撃と、全てのキャラで統一された。
前作まではキャラによってバラバラで、覚えるのが大変だったという声を反映したのかもしれないが、個性が失われたのも確か。これをよしと捉えるか、そうでないかは神のみぞ知る…。
ドラゴンボールといえば、何と言ってもド派手な必殺技は外せない。
今回もやたら迫力が増しており、当時アニメで使用されていた効果音や爆発音、光線の発射音等がアニメさながらに再現されているのは嬉しい限り。
本シリーズの必殺技は強力で、しかも至近距離からのぶっ放しが非常に強いため、どうしても大味な戦闘になりがちだが、いかに原作を再現するかということを意識しながらプレイすると楽しいし、本作の魅力の一つだ。
あと忘れてはならないのが、お馴染みの歌戦士・影山ヒロノブ氏の熱唱。
本作オリジナルの歌で戦いを銀河レベルまで盛り上げっぞ!!(悟空の声で)
キャラクターの表情が豊かになったのも、地味に見逃せないポイント。
Sparking!では恐ろしい程の無表情振りだったが、台詞に合わせて怒り、恐怖、笑み、汗をかく等の表現が可能になった。ちょっとしたことだが、ある意味これが最も進化した部分かもしれない。
残念ながらダメポイントもある。
最も気になったのは、ロード回数が非常に多いことだ。
1回あたりの読み込み時間は10秒程度でそれほど気にならないレベルだが、いかんせん回数が多い。
何かする度にロードに入るので、テンポの悪さは相変わらずといったところだ。
先行ローディングしたり、ハードディスクにインストール※する等して少しでもロードが減るようにして欲しかったのが正直なところ。
※Xbox360版はインストール可能で、読み込みが若干速くなるようです。
最後にまとめると、ドラゴンボールのゲームとしては一つの完成形を見た気がする。
まだ荒削りな部分も目立つものの、初めてPS2でSparking!が出た時の状況から考えると、次世代機での一発目としては、本作の完成度は非常に高い部類に入ると思う。
前作から消えた要素やキャラがいるので、その辺は恐らく次回作から小出しにしていくと思う(笑)が、これからが楽しみなゲームなのは間違い無い!