ダブルキャスト
対応機種 | |
ハード | プレイステーション |
ジャンル | アドベンチャー |
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
発売日 | 1998年6月25日 |
デジコミの現代版?
ソニーが提供する新たなシリーズ「やるドラ」の第一弾。
アニメーション演出とフルボイスでゲームが進行し、時折現れる選択肢によってストーリーが分岐、最終的には複数用意されたエンディングに辿り着くという、従来のテキスト主体のアドベンチャーとは若干趣向が異なるゲーム。
これまでにもアニメーションを売りにした同様のゲームはあったが、本作は"みるドラマからやるドラマへ"というコンセプトを掲げ、物語の結末はプレイヤーの選択した行動によって変化するのが特徴。いわゆるマルチエンディング方式を採用したアドベンチャーゲームである。
単にアニメ物語が流されるだけじゃなく、選択肢を選ぶというプレイヤーの介入によってゲームが成り立っていることから、「ただ観るだけのアニメじゃないんだよ」と制作者は言いたかったのだろう(と思う)。
分かりやすく例えると『弟切草』のアニメ版みたいな感じだ(余計分かりにくい?)。
ストーリー
ある大学の映画研究部(映研)に所属する主人公は、街角で赤坂美月という記憶喪失の女の子と出会う。名前以外何も思い出せない彼女は行くあても無く、成り行きで主人公のアパートに居候することになる。(こんなことある訳ないだろ!!と怒らないで下さい…)(;´∀`)
不思議な同居生活を送る日々の中、美月は主人公の推薦で映画研究部の自主制作映画のヒロイン役に抜擢され、美人部長をはじめとした部員達との楽しい交流が始まる。
ところが、制作する映画の原作は過去に死者が出たいわくつきの作品。
最初は順調に進行していた映画制作だったが、徐々に主人公の周囲で怪事件が起きるように……。
グラフィックは今風のアニメ画で、序盤は学園もの風コメディータッチで描かれているが、ジワジワとサスペンスホラー調へと転じて行き、最後は救い難いバッドエンディングに行き着く展開が多い。
ポップな絵柄に騙されてやると、中身が意外とエゲツないという罠が潜んでいるので要注意だ。
もちろんグッドエンディングもあるが、圧倒的にバッドが多数。中には凄惨な殺人描写もあるので、免疫が無い人は心の準備が必要。
システム面は、途中セーブにスキップ機能、ボイスON/OFF切り替えと手堅い作り。
時々変なタイミングで読み込みが入るが、ほんの一瞬なのでそれほど気にならないレベル。
出演している声優が何気に豪華な点にも注目。
このゲームには達成率という要素があり、クリアする度に数値が増えていくので、全てのエンディングルートを見るまで繰り返し遊べるようになっている。が、選択肢による分岐が複雑で、全て拝むにはかなりのやり込みが必要。
出来るだけ自力で解いた方が達成感があると思うが、そこまで頑張りたくない!という方は攻略本をどうぞ。
映画の元となった原作「かこひめの寝屋」にまつわる伝説とは一体何か。
映研の周囲で起こる奇妙な出来事は誰の仕業なのか。
そして、美月の失われた記憶の秘密とは…。