サムライスピリッツ
対応機種 | |
ハード | NEO GEO |
ジャンル | 対戦格闘 |
発売元 | SNK |
発売日 | 1993年8月11日 |
武士道トハ 死ヌコトト見ツケタリ…
痛快武器もの対戦アクション。狙うは強斬り!
『ストリートファイター II』が空前のヒットを飛ばした約2年後、SNKからリリースされたのが本作。
これまでは連続技に重点を置いたファイトスタイルだったが、本作は一撃のダメージが重く、いかに相手の隙に強烈な一太刀を浴びせるかという、一撃必殺を重視したゲーム。
18世紀(江戸時代)の日本・諸外国を舞台とした世界観、純和風な背景・音楽が魅力的。
特に三味線や和太鼓が奏でる音楽は雰囲気があって、まさにサムライの気分を味わえる。
また、相手との間合いが近いとズームアップ、遠いとズームアウトする画面演出が見事で、拡大縮小機能を上手に活用している点が素晴らしい。
ゲームの基本操作はストIIとほぼ同じで、やり込んでいた人はすんなり入り込めるだろう。
ジャンプ・ガードを駆使して闘うが、本作独自のシステム、踏み込み(ダッシュ)と跳び退き(バックステップ)は是非マスターしたい。レバー2回入れで素早く相手との間合いを調整出来るので便利。
ただしダッシュ状態からスムーズにジャンプすることが難しいので、そこだけは注意したい。
攻撃方法は武器と蹴りがあり、それぞれ弱・中・強の技がある。
Aボタンで弱斬り、Bボタンで中斬り、A+Bボタンで強斬りとなっており、この操作方法は、ボタンが4つしか無いネオジオのゲームでよく見られる仕様である。
このゲームは強斬りを叩き込んだ時の爽快感が抜群で、人によっては、それのみを狙う場合もある。
斬った時の音が気持ちいいので、ついボタンを押す指に力がこもるプレイヤーも多かった(特にお子様)。そのためか、ボタンが故障している割合が結構高かった記憶がある。ボタンが1つでも壊れていると強攻撃が出せないので、このゲームの面白さが激減するのは間違い無い。
ゲーセンだったら金がかかっていて一大事なので店員召喚は必至だろう。
以下に、各キャラクターの特徴を簡単に説明しよう。
覇王丸 | 我流剣術を操る酒好きな剣豪。怒り時の強斬りは凄まじい威力で、このゲームの代名詞とも言える存在。飛び道具・対空技もあり、使いやすいスタンダードキャラ。ストIIでいうとリュウ。初心者は迷わずお勧め。 |
橘 右京 | 抜刀術を極めた居合いの達人。攻撃の発生が速く、リーチも長いのが強み。必殺技は2種類しか無いものの、基本性能が高いので気にならない。不治の病に侵され、薄命っぽい雰囲気を漂わせているが、毎回平気で出て来る。 |
ナコルル | 東京都三鷹市水道局が広報ポスターのイメージキャラクターとして採用した途端、同局の知名度が異様に高まったという伝説を持つヒロイン巫女。身のこなしが軽く、鷹のママハハとの嫌らしい連携攻撃が得意。 |
柳生 十兵衛 | 公式設定では徳川幕府の公儀で、二刀流で闘う渋いオヤジ。両手に得物を持つが、そんなに素早い攻撃をする訳じゃない。飛び道具と突進技を持ち、リーチ・攻撃力ともいぶし銀の標準クラス。 |
ガルフォード | 青い忍装束が派手なアメリカン忍者。服部半蔵のコンパチキャラだが、忍犬パピーと共に闘うところが違う。忍者だけあって足が速く、忍術で幻惑も可能。よく「パピーの方が強い」と揶揄されることが多い。 |
服部 半蔵 | 伊賀忍軍最強の忍者。スピード・攻撃力とも最強クラスで、もず落としの威力がハンパない。ただ、技のリーチが短い上に使いづらいので、どちらかというと上級者向け。多彩な忍術で様々な戦法が取れ、武器が無くても使えるのが利点。 |
千両 狂死郎 | まるで舞うように闘い、相手を魅了しつつ葬るという歌舞伎役者。薙刀のリーチに加え、飛び道具・対空技・ヨガフレイムと必殺技も一通り揃っており、割とバランスが良い。異様に長い舌が自慢。 |
王虎 | でっかい中華包丁みたいな武器で闘う阿羅漢。強斬りがゲロ強かつ広範囲で、怒り時にうっかり喰らうと涙目必至。逆に必殺技の性能は微妙。武器投げちゃまずいでしょ。聖剣士の一人らしいが、別にどうでもいい。 |
シャルロット | フェンシングの様なサーベルを使う金髪美女。実は覇王丸に好意を持っている。薔薇を投げて高笑いする辺り、性格は多分高飛車。柳生十兵衛と似た性能だが、ジャンプ強斬りの判定の強さが猛威を振るい、使用人口は多かった。 |
タムタム | 仮面を被った異国の戦士。リーチは長いものの、外すと隙が大きいタイプ。2種類の飛び道具と連打技は、性能にクセがあるので慣れが必要。勝った時のヘンな踊りは必見。チャムチャムという妹がいるが、今作には登場しない。 |
不知火 幻庵 | イロモノ担当。緑色の身体で突進技を繰り出す様はまるでブランカ。アクの強い攻撃は少々使いにくいが、スライディングが高性能なのが救い。毒霧は滞空時間が長いので、置いておくように使うと吉。不知火 舞に激似の妻がいる。 |
アースクエイク | イロモノ其の2。もの凄く身体がでかく、投げ技が効かないというメリットを持つ。その巨体ゆえ動きがモッサリ。鎖鎌のリーチがかなり長く、画面の端まで届くのは脅威。実は忍者である。 |
このゲームでは攻撃を喰らうと怒メーターが上昇していき、満タンになると怒り爆発状態になるという面白いシステムが搭載されている。
怒り状態時は皮膚が真っ赤になり、いかにも頭にキてる感じが伝わって来るぞ。
攻撃力がかなり上昇するので一発逆転のチャンス。狙い澄ました一撃を叩き込もう。
逆に、怒り状態の相手からカウンター強斬りなど喰らおうものなら、運が悪いと一撃で死んだりする。
このように、一発で試合がひっくり返ることも、このゲームでは珍しく無い。
攻撃がかち合うか、時々ランダムで鍔迫り合いが発生することも。
この時はボタン連打で競り合い、勝てば相手の武器を飛ばすことが出来る。
こうなれば圧倒的に有利で、素手の相手に対し、容赦無く斬撃をお見舞いしよう。
素手状態ではガードしても体力が削られるからだ。
相手の武器に重なるよう陣取り、拾わせないように嫌らしく闘うと効果的。
かくして、最後の敵である天草四郎時貞を倒せばエンディングとなるが、SNKゲーム全般に言えることとして、かなり難易度が高い部類に入る。
ただ、CPUのアルゴリズムを見切れれば、攻略はそれほど困難では無いらしいが…。
後半はCPUの超反応にマジギレしそうになるが、サムライらしく、修行だと思ってクリアを目指そう。
それと、本作はなかなか人気があったため、この後もシリーズ化して色んな「サムスピ」が登場することになる。
筆者は「斬紅郎無双剣」辺りが好きだが、諸兄はいかがだろうか。
【加筆修正】2017/09/14 対応ハードにプレイステーション3(NEOGEO Station)を追加