パンツァードラグーン

対応機種ss1XboxPs2
ハードセガサターン
ジャンルシューティング
発売元セガ・エンタープライゼス
発売日1995年3月10日
 ストーリー

栄華を誇った文明が滅んで数千年…。
かつての力を失った人類は、自らが生み出した遺伝子改造による生物兵器に脅かされながら、黄昏の時代を過ごしていた。だが、失われた文明の力を借りた「帝国」が出現した時から再び時代は回り始めた。帝国の手によって地中より発掘された「旧世紀」の兵器は、人類を脅かす多数の生物兵器を次々と撃退し、再び人類の時代が来たと人々を歓喜させた。
しかし、力は欲望を生み欲望は戦乱を生む。
帝国と、同じくして旧世紀の力を手に入れた周辺国家との戦争は、深刻化の一途をたどった。相次ぐ戦乱の中、さらなる力を欲した帝国は海中に沈むある大規模な「遺跡」の発掘を開始した。
しかし、それは事件の発端に過ぎなかった……。

この作品は、セガサターンの発売後間もなく登場し、作り込まれた世界観に幻想的なグラフィックとサウンド、ホーミングレーザーで敵を一掃する爽快感などで人気を博したセガの名作シューティングゲームである。

この頃は次世代ゲーム機としてプレイステーションとセガサターンが誕生した時代で、それらが放つ強力なマシンパワーは、それまでファミコンやPCエンジン、メガドライブ等で育ってきた筆者にとって正に別次元の存在でした。アーケードと家庭用のクオリティー差がなくなってきたのも大体この頃からで、「技術の進歩は凄いなあ」としみじみ感じながら遊んでいたものです。家庭用という表現はもはや死語ですね…。 (;´Д`)
今でもオープニングの曲を聴くと、次世代ゲームを夢中でプレイしていたあの頃にタイムスリップするかの如く、瞬時に当時の記憶が蘇るという稀有なゲームで、筆者の中では間違いなくメモリアルな作品の一つとなっています。

そんな思い出のある本作のゲーム構成は、主人公が搭乗するドラゴンの後方視点で奥に向かって進行し、襲い来る敵をバルカンとホーミングレーザーで撃破するという、ここまではよくある3Dシューティングという感じだが、ここに本作オリジナル要素として、周囲360度視点を操作して全方向から来る敵を迎撃するという、リアリティーと緊張感のある戦闘が楽しめるのが大きな特徴。

この独特の操作は本作を象徴する要素であり、説明書の約半分を使った詳しい説明書きを見る限り、目玉的な扱いだったように感じられる。ちなみに説明書は小さく折りたたまれたA3サイズくらいの一枚紙で、裏返すとポスターになるというニクイ作りだ。

操作説明
コマンド説明
十字キー(ドライブモード時)ドラゴンの移動、素早く2回押しでクイック移動
(シューティングモード時)照準の移動
A/B/Cボタンバルカン(連射)
ホーミングレーザー(押しっぱなしでロックオン、最大8体まで)
X/Y/Zボタンビューモードチェンジ
(X/スタンダード、Y/ダイナミック、Z/ロング)
L/Rボタン視点変更(ドライブモード・シューティングモード切り替え)
L/Rボタン同時押しで真後ろを向く(180度回転)
【ドライブモード】ドラゴンを操作しながら攻撃するモードで、基本の形態。
【シューティングモード】 L/Rボタンを押すと視点が約90度回転して、このモードに移行する。
この時は主人公の一人称視点となり、照準の移動、バルカン、ホーミングレーザーのみ使える。ドラゴンの操作が一切できなくなるので、敵の攻撃が激しい場面でこのモードになるのは危険。
オプションコンフィグ設定はタイトル画面の「OPTIONS」で行い、コントローラのボタンカスタム、UP/DOWN(上下の動き)の切り替え(NORMAL/REVERSE)、サウンドテスト等が可能。

今見るとグラフィックの粗さが目立ち、人物の表情もほとんど変化がなく人形劇のようなカクカクした動きに古さを感じるものがあるが、当時は本当に美しく見えたもので、荘厳なテーマ曲を聴きながら画面を見続けていると、シャギーの目立つグラフィックがかえって芸術作品のように見えてくるのは筆者だけだろうか。

旧世代ゲームと明らかに一線を画すそのクオリティーが与えたインパクトは抜群で、セガサターンのゲームといえば真っ先に本作を思い浮かべるほど印象に残っている。

そんな本作は美しいグラフィックに見とれているほどのヒマはなく、ひっきりなしに全方向から敵が来る上、あまり機敏でないドラゴンの動きと合わせにくい照準と範囲の狭さもあって、難易度は比較的高い部類に入る。

一応ライフ制だが、パワーアップや回復アイテムは一切ないので、なるべく敵の出現タイミングを覚えて早期撃破に努めることが攻略の近道。画面右上のレーダーを常に警戒し、敵マークが出たらすぐに向き直って撃破しよう。

シューティングモードの時にドラゴンが動けないのも要注意で、敵弾を相殺できないとサンドバッグと化す危険性がある。コツとしてはメインの攻撃をホーミングレーザーで行い、敵弾が来たら落ち着いてバルカンで弾幕を張る要領で撃ち落とすとよい。各ステージクリア時に敵の撃墜率が90%以上だと2クレジット増え、攻略が若干楽になる。
撃ち損ねをなるべく減らし、全ての敵を撃破する心持ちで攻略することが大事。

ゲームの世界観は徹底した作り込みがなされており、荒涼とした大地が広がる退廃的な世界を眺めながらドラゴンで飛翔するところは、なんとなくジブリアニメ「風の谷のナウシカ」を連想させる。登場人物が操る言語は架空のものであり、通称パンツァー語と呼ばれるこれは声だけ聞くと何を言っているのかさっぱり分からないが、字幕が出るので心配無用。ゲーム中はあまり語られることなく、キャラクターのメッセージが滲み出るかのような生き生きとした動きからも演出面が優れているように感じます。ストーリー性が重厚でドラマティックシューティングの名に恥じぬこの世界を是非体験してほしい。

なお、本作はプレイステーション2のセガエイジス2500シリーズで移植版が出ている他、Xbox版「パンツァードラグーン オルタ」のおまけ要素で収録されている。

また、2020年にリメイク版が登場。対応ハードはNintendo Switch、PlayStation4、Steamとなっている。

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パンツァードラグーン” に対して2件のコメントがあります。

  1. 匿名 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    私もスーファミからセガサターンを買ってもらって色々と次世代機の凄さを感じましたが、その中でもこのゲームは特にヒシヒシと感じたものですね。
    いやほんと、同じく当時は凄い綺麗に見えたものですw
    ストーリーとかほぼ覚えていないんですが、今でもBGMは脳裏に焼きついていますね~。

  2. WildCat より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    二条ジョウさん、こんばんは!
    セガサターンが出た当時は本当に凄い時代になったものだと思いました。
    多少の思い出補正もあるでしょうけど、確かにグラフィックは凄く感動したのを覚えています。
    でも昔の自分が今のPS4とか見たら失神ものでしょうね。(´ー`)
    ゲームの進化は止まらない!

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