川のぬし釣り
対応機種 | |
ハード | ファミリーコンピュータ |
ジャンル | RPG |
発売元 | パック・イン・ビデオ |
発売日 | 1990年8月10日 |
魚を相手に熱いバトル。妹のために釣れ!
魚釣りを題材にした変りダネRPG。のんびりといきたいところだが…。
原因不明の病に冒された妹を救うため、川のぬしを求めて旅立つという滅茶苦茶なストーリー。村のヤブ医者によると、川のぬしを材料にした薬でないと妹を助けられないとか言いやがるので、心優しき兄はその言葉に従うしかない訳である。剣と魔法ならぬ、竿とエサを持って大自然の中へ出かけよう!
ノスタルジックな雰囲気が漂う村の中、自宅の他には釣具屋と魚屋があり、釣具屋ではハリやパン等の消耗品に加え、魚籠(びく)やカギ等の道具も買える。ハリとパンは安いので多めに買っておこう。
魚屋では釣った魚を売りさばけるが、魚のサイズによって買取価格が異なる。当然デカい方が高値で売れるぞ。
戦いで体力を消耗したら宿屋で回復。自宅があるのになんでわざわざ宿屋に泊まるんだというツッコミはこの際控えよう。
さて、野外では早速釣りをするべく、まずはポイントを探すことから始まる。基本的には川沿いの砂利部分で釣ることができ、釣りポイントでBボタンを押すと竿を構え、もう一度Bボタンで仕掛けを投げる。この時は浮き玉の様子がアップで表示されるので注目しよう。魚が喰いついたら浮き玉が沈むので、すかさずBボタンを押せば魚とのバトルシーンへ移行する。
魚との戦いでの基本は、魚が暴れて抵抗している時は無理をせず、疲れて動きが止まった時に一気にBボタン押しっ放しで巻き上げること。十字キーやAボタンは何に使うのかイマイチ分からず、とりあえずBボタンを押しとけば何とかなるので粘り強くいこう。慣れないうちはハリスが切れたりエサだけ持っていかれたりしてイライラ感が溜まるだろうが、何度かやっているとコツが掴めるはず。
ところで、このゲームはRPGに分類されているため、野外では戦闘が発生する。釣りがメインであるこのゲームにおいて戦闘要素はハッキリ言って蛇足なのだが、あるものは仕方が無いのでその内容についても解説しよう。
敵は主に野生動物であり、ウサギ・コウモリ・モグラ等。攻撃システムが少し特殊で、攻撃コマンドを選ぶと画面に白い「点」が出現。この「点」が主人公の「攻撃ポイント」であり、色々な位置に動きまくる。敵グラフィックに重なった時を見計らってAボタンを押す必要があるのだが、時間が経つにつれ移動間隔が短くなってくる。そうなると狙いをつけるのが困難になるので、早めに攻撃を成功させよう。最初の頃は面白いアイデアだと思っていたが、しばらくプレイしていると段々面倒臭くなるのは必至。エンカウント率が低いのがせめてもの救いだ。
ゲームに慣れて魚がよく釣れるようになってきたら結構面白く思えてくるのだが、取って付けたような戦闘システムのおかげでゲームバランス的に少々疑問符が付くデキとなっている。ドラクエに端を発したRPG旋風が吹き荒れる中、釣りという今までに無い武器をひっさげて華々しくデビューしたぬし釣りは、今後もシリーズが出続けることになるのだが、そんなに売れたという話を聞かないところをみると、全国にどれほど釣りが浸透したのかは推して知るべしといったところだ。