リサの妖精伝説
対応機種 | |
ハード | ファミリーコンピュータ ディスクシステム |
ジャンル | アドベンチャー |
発売元 | コナミ |
発売日 | 1988年6月21日 |
愛しのリサちゃんと共に。妄想ワールド全開!
飛ぶ鳥を落とす勢い(当時)のアイドル、立花理佐が満を持してゲーム化。
立花理佐のヒット曲の一つである「リサの妖精伝説 -FAIRY TALE-」を、ゲームというカタチに具現化したのがこれである。同曲はイメージソングにもなっており、当時盛んに行われたメディアミックスの一環だった。
ここで、立花理佐を知らない諸兄のために説明させて頂きたいところだが、筆者もよく知らないのが正直なところである。名前は知っているが、昭和末期の歌手だということくらいしか認識が無いので、詳しくはネットで!(スマン)
ゲーム内容は、立花理佐(以下、リサちゃん)のファンであるプレイヤーがコンサート会場で不思議な事件に巻き込まれ、なぜかリサちゃんと共に異世界へ飛ばされるという、まるで熱狂的なファンの危ない妄想をそのままシナリオにしたようなぶっ飛び系ストーリー。全然似てないリサちゃんの顔を見ながら「ありえね~」と静かにツッコミを入れながらプレイしたものだ。舞台設定云々は別として、アドベンチャーゲームとしては普通に楽しめるので、別にリサちゃんファンでなくとも問題無い。ちなみに筆者は立花理佐のファンではない。
システムとしてはよくあるコマンド選択型アドベンチャーで、メルヘンチックな世界観が特徴。光の世界を支配しようと企む「魔女」を倒してほしいと光の妖精から頼まれる訳だが、どういう訳か光の妖精はリサちゃんソックリ。しかも、この世界を救うべく2人は選ばれたのだという。有り得なさ全開である。しかし、純粋なファン向けとしては、このスタンスはアリだろう。
メルヘンな世界らしく、ステージや登場人物もどこかで見たようなものばかり。マッチ売りの少女、ヘンゼルとグレーテル、ジャックと豆の木…etc。会話の度にアップで出るリサちゃんの表情に一喜一憂しながらプレイするのが吉。ゲームはコマンド総当りで大体進められる。
ところが、コマンド総当りで進んでいても、いくつかハマリポイントが存在する。ゲーム中ではヒントが少なく、一体どうすれば…というところで、リサちゃんからのサプライズが!
画面にどデカく表示される何桁かの数字…これはまさか……そう、電話番号だ。ゲーム進行中に時々出る電話番号にかけるとヒントが聞けるというユニークな仕掛けが施されているのだ。しかもリサちゃんの生声である。ファンなら失禁モノのサプライズだろうが、ファンでない場合は比較的面倒臭い。攻略本を見るのが手っ取り早いところだが、せっかくなので電話をかけてみるのも一興だ。
ただし、今は電話しても「現在使われておりません」の一言で突き放されるので注意。21世紀になってこの番号に実際にかけた人間は筆者ぐらいだろう。ちなみにリアルタイムでやっていた当時は、電話代が勿体無いのと自力で解くプライドもあって、このヒント電話は利用しなかったが、もの珍しさもあって一度だけかけたのだった。
愛しのリサちゃんとおとぎの世界を冒険しながら、彼女のことも色々と知ることができちゃう本作。クリアした後は、きっと愛に満ちたときめき気分を味わえるだろう。頑張れ!